フリーランスの【メリット&デメリット】フリーランス会計士として5年働いて感じたこと

フリーランスの【メリット&デメリット】フリーランス会計士として5年働いて感じたこと

フリーランス会計士として、ブランクをはさみつつも5年あまり仕事をしました。

今では事務系のフリーランスも普通になりましたが、当時(2015年)はIT系フリーランスが増えつつも、事務系はまだ少数派という雰囲気でした。「会計職でフリーランスって大丈夫なの?」と心配されましたが、この5年ほどで、状況は大きく変わったと思います。

ここでは、実際に専門職フリーランスとして仕事をしてみて感じるメリット&デメリットを整理して記します。

これから正社員を辞めて、「フリーランスとして仕事をしていこう」と考えている方の参考になれば幸いです。

当記事は、2021年4月に加筆&再編集しました。(初投稿は、2018年7月です。)

 

 

フリーランスという働きかたのメリット

フリーランスというワークスタイルにも、細かくはいろいろな契約スタイル・働きかたがあります。

ここでは、フリーランスの多くが最初のステップとすることが多い、これまでの経験と専門スキルを活かして「業務委託」のような契約ベースでのフリーランスにフォーカスして、働きかたのメリットを考えてみましょう。

マリー
参考情報までに、当サイト編集長マリー@smallbiz_projがフリーランスとしてやってきた業務分野は、経営企画・事業開発・業務移行の分野です。

1. 自分が主役になる

フリーランスは基本的に「フリー」として仕事をするわけですから、どんな仕事をしようとも、会社員のときとは違って、自分がその仕事の主(あるじ)としての責任者として仕事を遂行していくことになります。

大きなプロジェクトでは、組織に近いプロジェクトチームが組まれてその一員になって仕事をするケースもありますが、それでも、正社員としてがっちり組織に属していたときとは違って、自分がその仕事を選んで(あるいは選ばれて)自分のスキルを提供することになります。

この仕事に対する立ち位置が違うだけで、会社勤め時代に感じていた「自分の時間が拘束されている」という束縛感がなくなり、「自らが仕事の主役になる」という感覚のみならず、「自分が毎日の主役になる」感覚を持つことができます。

マリー
会社員時代に感じていた「時間を拘束される」という気持ちがなくなったことは、大きい変化でした。会社員時代には、かなり重症の「サザエさん症候群」で、日曜午後からかなり暗くなっていたものでしたが、独立してからは、そういう気分はまったくなくなりました。

2. 複業ライフを実践できる

フリーランスとなって、会社員時代には難しかった複業&スモール起業を現実に実行へ移すことができました。

会社員時代には、副業として何をするにも、やはり本業との兼ね合いが気になってしまっていました。

本業と競業しない限りは副業も問題ない状況ではありましたが、会社員としてその会社のマネジメントの一員であるのに、同時に表立って「自分のビジネス」を推し進めるのには難しい環境があったからです。

しかし、フリーランスとなって、会社という組織を離れたことで、自分のスモール起業を進めていくうえで、環境面のバリアがなくなったのに加えて、精神面のバリアも取り払われました

実際に、ベストセラーのLIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略で広く知られるようになったポートフォリオワーカーとしての働きかたを実践することができるようになりました。

  • フリーランスとしての収入を、複数の収入源のひとつとすることができるようになった。
  • 自分の合同会社を設立して、スモール起業をスタートすることができた。
  • 本格的に投資の勉強をして、投資収入も収入の柱のひとつとして捉えられるようになった。

このように、少しずつ複業ライフを実践することができるようになって、「自分らしいワークスタイル」をかなえつつある実感をもつことができるのは、大きなメリットです。

3. フレキシビリティをもてる

細かくは契約によりますが、多くの場合フリーランスとしての仕事は、圧倒的にフレキシビリティがあります。

仕事の成果を出すことが前提にはなりますが、わたしの場合は、ミーティングなどを除いては基本的に「自宅での仕事」「時間は自由」「プロジェクト単位」というベースで仕事をしてきました。

このことは、ワークスタイルだけでなく、ライフスタイルそのものを変える大きな変化になりました。

フリーランスになって変わったライフスタイル

  • 通勤の時間を節約:基本的に自宅で仕事のため、通勤時間がかからない。さらにメイク時間も短縮 ⇒無駄な時間が減りました。
  • 緩急をつけて仕事:仕事を集中してする日とまったくしない日を主体的に決定 ⇒忙しくても自分で決めていることでストレスにならない。
  • 仕事をしない期間:家族の状況等により、フリーランス仕事をしない時期も設定 ⇒母の介護にも対応できました。
  • ヘルシーな食生活:基本は自炊となって外食が減った ⇒1日2食スタイルが確立しました。

マリー
マリーの場合は、かなり極端に条件を決めていた方かもしれません(笑)。ここまで極端ではなくても、たとえば「働く場所は基本的に自由」などの、フリーランスとして自分が譲れない条件を明確にしておくとよいと思います。会社員を辞めるメリットは享受したいですからね。

4. 短期的に稼ぐ選択肢ともなる

きちんとした契約相手であれば、フリーランスの仕事は、正社員が享受できる社会保険や保障もない契約であることを理解しています。

その場合、決まった期間だけを、正社員と同じレベルかそれ以上のスキルを持つフリーランス人材を得る対価として、同じ能力・同じスキルであれば、社会保険や退職金などのある正社員の月額報酬より高い設定で考えてくれますから、短期的には効率よく稼ぐことも可能です。

自分自身で、自分が受けられる仕事のキャパシティを考えて判断する必要はありますが、やりかたによっては、集中して働く時期オフにする時期を切り分ける、という働きかたも可能です。

 

 

フリーランスという働きかたのデメリット

メリットの多くは、見方を変えればデメリットにもつながります。

フリーランスとして働くときの覚悟として、しっかり理解をしておくことが必要でしょう。

1. すべてを自分でやる

これは「自分が主役になる」というメリットの裏返しとも言えますが、会社のような体系だった組織のなかで仕事をするのとは違い、細かな事務作業からトップレベルの交渉まで、自分自身で手を動かしてやる必要が多くなります。

そのため、会社の管理職となって現業を離れていた人は、フリーランスとなって「自分が手を動かす仕事」を「自分がやりたいか&できるか」を自問してしっかり確認しておくことが大切です。

また、経理や税務などの事務処理も、自分の責任で管理していく必要があります。「自分でやっていくのか」「税理士などに依頼するのか」など、どのように処理をしていくのかを考えて体制や環境を整えることが大切です。

2. 制度が追いついていない

フリーランスで仕事をしている人の絶対的な数が少ないので、いろいろな制度が対応していません面があります。

その一例としては、フリーランス向けの福利厚生や専門職賠償保険です。

福利厚生について

一般的には企業が従業員に提供している福利厚生プログラムは、個人がそれらを利用するよりも、ずっと有利な内容になっています。

フリーランスとなると、同じベネフィットを得るためには、高いコストを支払う必要があるので、それに見合う収入を得られているかどうか、特に長期の契約である場合には慎重に判断しましょう。

専門職賠償保険について

海外の多くの国では、個人や個人会社でフリーランスとして仕事をしている各種の職種に対して、専門職賠償保険と同様な保険があって、一般にフリーランスで契約して仕事をする際には、このような保険に加入します。

これは、一般レベルの対物対人の賠償や情報漏洩・著作権侵害といった限られたリスクへの補償だけでなく、幅広く専門プロフェッショナルとしての賠償保険です。

ところが、日本では、各種の国家資格である専門職については、保険会社が各資格の団体会員に対して専門職賠償保険を提供していますが、その他の職種については、IT関係の職種でそれに近いものが一部ある程度で、各種のフリーランスの専門職種を対象とした保険は整備されていないという現状があります。

保険がなくて契約を見送ったケース

マリーが、ある海外の会社の日本でのプロジェクトをフリーランス契約でやろうとしたとき、契約の条件として、経営コンサルタント向けの専門職賠償保険に入ることが必要でした。いろいろ調べたところ、当時は以下のような状況でした。

  • 日本の保険会社には、個人や個人会社を対象とした経営コンサルタント向け専門職賠償保険を提供していない。
  • 海外の保険会社には、その類の保険を提供しているところはたくさんあるが、日本在住であると加入できない。
  • 残された方法としては、海外の保険会社に個別に見積もりをとって保険をつくってもらうことでしたが、その最低保険料が、わたしのプロジェクトでの収入より高くなる。

ということで、日本の状況を理解してもらうことがたいへんでした。結果として、そのプロジェクトをフリーランスとして受けることを見送りました。

今後、日本でさまざまな専門職としてフリーランスで仕事をしていく人が増えていけば、状況は変わっていくことを期待したいですが、フリーランスとして仕事をしていく制度や環境はまだ発展途上にあるといえそうです。

職種によっては賠償責任などのリスクを契約時に確認&交渉することに留意しておきましょう。

フリーランス向けエージェント利用のメリット

最近では、エンジニアだけでなく、より幅広い専門職を対象にしたフリーランス向けのエージェントや副業紹介サービスのエージェントがあります。

  • それらを利用することで、自分に合うプロジェクト案件を見つけることができると当時に、クライアントとの交渉や契約手続きもサポートしてもらえます。
  • 時給ベースの契約の場合は、時給の一定割合がエージェントへいくために、こちらの手取りが減ってしまうため、契約内容に注意しつつ、利用を検討しましょう。

 

3. 中長期的なキャリアディベロプメント

会社にいれば、さまざまなトレーニングや昇進で責任が増えていくことなどによって、長期的なキャリアディベロプメントのサポートを受けることができます。フリーランスの場合には、短期であれば問題ないとしても、長期的に自分自身でスキルを磨いて、技術や求められるスキルの進歩に対応していく必要があります。

また、若いうちからフリーランスとして仕事をする場合には、「長期的にどのようなキャリアの展望をもっているか」「それをどのように実現していくか」について、自分自身で考えていかなくてはなりません。

自分でキャリアをつくっていく

フリーランスは、「自由」があると同時に、自分のキャリアをつくっていく責任が自分自身にあります。(本来は、会社勤めでも同じですが・・・。)

その職種に求められる狭義でのスキルアップはもちろんですが、コミュニケーション力や交渉力、さらには語学力など、長期的に総合力を底上げしていく広義でのスキルアップを図ることで、自身のキャリアを継続していくことができます。長期的にはフリーランスからさらに発展して別のことをやっていく可能性もあるかもしれません。

「短期に稼ぐ」という視点だけではなく、長期的に稼ぎ力をキープ&アップしていく視点は、特に若くしてフリーランスの仕事を始める場合には大切といえるでしょう。

以下の記事も参考に、自分が稼ぎ力をアップできる方向性を考えてみてくださいね。

【稼ぎ力】を増やすおすすめスキル5選《キャリア選択&キャリアシフト》の視点をもとう

 

フリーランスは40代50代の新しい選択肢

人生100年時代と言われるようになって、「会社員の定年後も仕事をしていきたい」と考える方も増えています。

そんな方にとっては、定年を待たずに、フリーランスで仕事を始めることも1つの選択肢かもしれません。

  • 現役バリバリで仕事をできる体力と能力があるうちに、フリーランスとして実績を積むことで、その先長くフリーランスとして仕事をしていけるベースを作れます。
  • フリーランスをしながら、複業やスモール起業で、キャリアの後半において「複数の収入源」をもつことにつながります。
  • 会社という組織を離れることで、後半生において自分らしいワークスタイル&ライフスタイルを実現していくことにつながります。

 

まとめ:フリーランスは自分らしい働きかたを実現するステップ!

自分が主役」「フレキシビリティ」というは、多くのフリーランスに共通する点かと思います。

「副業をしたい」と考える人にとっては、会社という組織を離れることで、複数の収入源をもつ複業ライフを実践、やがてはスモール起業を目指していける点も魅力ですね。

当記事が、フリーランスという働きかたに興味をもつ方々の参考になれば幸いです!

 


実際に「会社員を退職する」となると、「会社員でいる間にやっておいた方がよいこと」を理解したうえで、退職のタイミングを判断することも必要になります。

下記の記事も参考にしてくださいね。

【独立前にしておきたいこと】会社を辞める前に利用したい会社員ならではのメリット

 

 

 

error: